みなさんこんにちは。
就活生の皆さん、それも特にIT系へ就職しようとしている方。
「特定派遣」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
「派遣」という言葉が含まれていますが、いわゆる一般的な派遣とは異なり正社員です。
細かい雇用形態は他の情報サイトを参照して頂くこととして、ざっくりいうと技術者を採用している会社に正社員として入社し、お客様先に派遣されるのです。
つまり、客先常駐するということになります。
今回は、客先常駐の技術者派遣(特定派遣)業界は運であるというお話です。
IT業界の半分くらいはこの業種が締めているといわれていますが、いったい何が運なのか、
私の体験談ではありますが、ぜひ読んでくださいね。
目次
客先の環境次第で雲泥の差
最初にお伝えしたいことがあります。
特定派遣は良くも悪くも客先の環境に左右されます。
定時どおりにきっちり退勤でき、単価も高く、評価と給料が上がっていく現場もあればただただ労働時間が長いだけの単価が低い現場もあります。
また、客先の人間関係もかなり差があり、良識な方ばかりいる現場もあれば、セクハラや怒鳴りつけが当たり前になっている現場もあります。
入れ替わりが激しい客先はひっきりなしに人が入れ替わり、かたや一方、同じ客先で10年以上働いている方もいます。
そうなるともはやプロパー(客先の正社員)よりも仕事に詳しかったりします。
とにもかくにも、当たりの客先を引けるか。ここが非常に重要です。
当たりを引いて客先でも自社でも評価がうなぎのぼりになることもあれば、はずれを引いて客先から契約を切られることもあります。
メリットもデメリットも明確に別れます。
なお、メリットデメリット以前に個人的な感想ですが、新卒の社内研修時に「元気いっぱい。やる気に満ち溢れて常に前のめりな新入社員」を実行してしまうとキツイ現場に行きそうな気がします。
ほどほどのやる気を演じるのがいいかと思います。ほどほどの現場にいけます。
参考にしてください。
24365という概念
さて、次に24365の話から入ります。
みなさん、24365ってしってますか?
これは24時間365日の略です。
24時間365日、だれかが職場で働いているということです。
必要なときに必ず出勤している人が状態です。
わかりやすいのはコンビニです。コンビニの店員が1日の中でいなくなるなんてことないですよね?
必要なときには必ずレジに立ち、お会計をしてくれます。
この勤務形態はコンビニに限らず数多く存在します。主に保守の分野となります。
・常に供給される電気 ・いつでもネット対戦できるゲーム ・好きなだけyoutubeを見れるスマホ
これらはすべて、サービスの供給元に問題があったときに対応する人を置いています。
無論、技術者派遣でもこの働き方は存在します。
IT業界において24365の職場環境は運である
さて、もちろんIT業界にも24365は存在します。
多くはシフト制で交代制で回してますね。
きっちりと労働時間を管理してくれるところもありますが、そうでないところもあります。
特にサーバーやネットワーク機器の現地保守です
実際に私が働いていたのですが、ひどかったです。
朝の9時に出社し、ひどいときは翌日17時帰りなんてこともありました。
疲れ切って帰宅時に電車で寝てしまい、山手線を2週したのはよく覚えています。
なぜこんな事が起こるかというと、理由は2点です。
①保守作業にはイレギュラーがつきまとう
基本的にサーバーやネットワークの保守はイレギュラーがつきまといます。
そのたびに時間を浪費するのです。
障害発生⇒現地へ向かう⇒想定していなかった事象が発生⇒ベンダーへ問い合わせる⇒解決するまでひたすら連絡を取り合う
ひどいときにはベンダーのエンジニアが捕まるまで5時間以上かかることもあります。
昼だろうが深夜だろうが、明日も出勤日だろうが関係ありません。
ひたすらデータセンターなどで待機するのです。
データセンターは基本スマホ類の持ち込みができないので、本当に待つのみです。
ただただ苦痛です。
②突発的な時間外作業
私がいたところは特にひどかったのですが、突発的な時間外作業が急に入ります。
「今日はひまだったな。17:30に定時退社するか」
そんなときに上司に声をかけられ、
「おい、今日の3時からいけるか?」
と聞かれます。
午前3時ですよ?17:30に退勤予定だったのに午前3時の作業を振られるのです。
夜勤の人はいるのですが、夜は人が少ないので日中帯に入った仕事は昼の人間が実施します。
もちろん、3時まではひたすら待機で残業には含まれません。
3時から残業時間としてカウントされます。
テンションはだださがりです。
以上の2つの理由から私の前に配属していた同期2人は2ヶ月持たずに退職しました。
私自身も1年続けて体を壊し、現場を変更しています。
ここで書いたのはあくまで一例ですが、実際にはこうゆう現場もあります。
男か女かで違う
男女でも配属に差が出てきます。
あくまで体感ですが、男性はきついところにいきやすく、女性は一次受付などのオペレータに行きやすい気がします。
なぜなら、女性は体力がないから。
批判されるかもしれませんが事実です。
同じ現場に女性がもしいたとしたらきつい仕事は男にまわるかもしれません。
「いいよ、俺が出るよ」
最初はそう言ってあげる優しさがあります。。
でも、理不尽な勤務体制が何ヶ月も続いたとき、体は壊れます。
そうなったら無理せず休職・退職すべきですが。
自分の希望したキャリアを歩めるかは運
個人的にこれが最大の懸念点です。
きつい職場に耐え、何年も働いたとしても、希望のキャリアを形成できるかはわからないのです。
「うちは適宜現場を変更してキャリアアップを促すよ」
そういう企業もあるでしょうが、それ、本当でしょうか。
基本的に特定派遣は大量に人を採用し、客先に送ることで稼ぎを出します。
すでに客先で働いて稼ぎを出している人は、それ以上干渉されることはなく、ただただずっと同じ作業をさせられるのです。
金を稼いでいる人にわざわざ手間とコストは掛けません。
さらに、もし、自社にまだ客先に常駐していない社員がいた場合、会社にとってはその人のほうがただのコストとなるため、その人達の案件獲得を優先するのです。
客先にいる人間はただただ飼い殺しにされ続けます。
だから、すでに客先で働いている人たちにはこう言います。
「いまの仕事をしっかり身につけて、5年後10年後のキャリアを考えていこうね」
同じ仕事をただただ続けていて、5年後10年後のキャリアは本当にあるんでしょうか。
10年働くことをキャリア形成と取るか、ただただ飼い殺しにされていると取るかです。
本当にキャリアアップできるのか私は疑問です。
新卒でいくところではない
実は、今思っていることがあります。
新卒で特定派遣に行くべきだったのかと。
新卒の学生は、何も技術がないし、単純に若くて体力があるのでただただキツイ作業をさせられます。
労働時間に対してキャリアの形成が見合ってないのです。
今、本当に思っています。
他の会社で新卒がする業務をやっていたほうが技術力がついていたのではないか。
そう思うこともしばしばあります。
特定派遣をおすすめするとしたら、
「何かしらの事情でいままで働けなかったが、これから技術力をつけたい20代後半」の人か
「別業種からエンジニアになりたい人」
でしょうか。特に今は人が足りないので未経験も大歓迎でしょうから。
メリット・デメリット
さて、悪いところばかり書いてしまいましたが、うまく当たればいい職場につけることは事実です。
かなり客先に左右されるものの、これからもまだまだ伸びる業界だとも言われています。
ここでメリットとデメリットをまとめておきます。
メリット ・当たりの客先をひけば評価も給料も上がる ・転職しなくてもいろんな現場を体験できる ・別業界からの転職がしやすい デメリット ・はずれの現場を引いたとき、ただただキツイ ・思ったとおりにキャリアを歩めないかもしれない ・現場が決まってしまうと放置され、配置転換などの要望を聞き入れてもらえない
こんなところでしょうか。
メリット・デメリットありますが、どちらにせよ定年までいる人は少ない印象です。
そういう人はだいたい内勤の総務とか人事にいる印象ですね。
技術者は技術をつけると転職しているように感じます。
運が悪かったときは体を壊す前に退職したほうがいい
最後に、皆さんにお伝えしたいことがあります。
特定派遣に関わらずですが、運悪くキツイ職場にあたってしまい、日々を過ごしている人。
退職しましょう。
ただただ労働時間が長い仕事に意味はありません。
あまりの忙しさに、リラックスする時間や自己研鑽の時間を削られることは、有意義とは言えません。
私も今は転職し、希望の職種についていますが、それでも時間を無駄にしたことには代わりありません。
「なんとなく仕事をやめることはいい印象がつかないイメージが有る」
それはそうでしょう。でも、しっかりと面接の場で仕事がきつかったことを説明できれば良いのです。
それまであなたが頑張ってきたことを評価してくれる企業は必ずあります。
絶対に無理はしないでくださいね。
では!
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